転職活動をするときに、「CGクリエイター検定」、「基本情報技術者」といった資格の有無を気にする人は多いです。
たしかに業界によっては、転職時に持っていると有利な資格があります。
しかし、ゲーム業界では資格がなくても選考に大きな影響はありません。
それよりも、実務経験やスキルが重要視されるからです。
そこでこの記事では、ゲーム業界経験者、未経験者ごとに「資格をどの程度意識すべきか」、そして代表的な職種別に「どの資格を持っていると有利か」についてご紹介します。
ぜひ、転職活動の参考にしてくださいね。
この記事の内容
ゲーム業界経験者は、資格を取るより転職準備やポートフォリオ充実を
すでにゲーム業界で経験を積んでいる方は、転職のために資格を取る必要はありません。
資格を持っているかどうかは、選考にほとんど影響がないからです。
業界経験者に重視されるのは実務経験であり、それを証明する実績やスキルが選考に大きな影響を与えます。
もちろん、資格取得を目指すことが無意味というわけではありません。
企業によっては、多少資格の有無を重視するところもあります。
しかし、それは全体の中のごく一部。
外からではどの企業がそのようなポリシーを持っているかもわかりませんし、資格を取るには労力が必要です。
その時間を、転職の準備やポートフォリオの作成にあてたほうが有意義だと筆者は考えています。
ポートフォリオの方がどの職種でも選考に影響を与えますし、デザイナーなどのクリエイティブ職種は、むしろポートフォリオが合否を決めるくらい重要だと言えます。
未経験者も、忙しい転職活動中に資格取得を目指すのは非効率
とくに未経験者の場合、「何も資格を持っていないから、1個くらい取っといたほうがいいかなあ……」と思うかもしれません。
しかし、新しく資格を取るには、そのための勉強時間や体力が必要です。
転職を考えている忙しいタイミングで、それらのパワーを使うのは逆効果。
未経験者であっても、企業は業界経験者と同様に、資格の有無をそこまで重要視しません。
ただし、アピールするポイントが少ない未経験者の場合、下記のように多少は資格が有利に働く場合もあります。
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- 未経験者なら、最低限の知識があることを証明するための材料として、資格が使える
- 資格を持っていることをアピールするのではなく、「学ぶ意欲が高い」、「向上心を持っている」ことを証明するための材料にする
実際に、筆者が面接している際に、あきらかに資格を多く持っている方がいました。
その方になぜこんなに持っているのか聞いてみると、「資格を取ることを目的にしたわけではないが、授業で学んだことが身に付いているか試したら結果的に取れた」と言っていました。
その方は完全に未経験でしたが、さり気なく資格がアピール材料になっており、「学ぶ意欲が強い方だな」と感じたのを覚えています。
このように、資格に意味がないわけではありません。
しかし繰り返しになりますが、資格を取るために行動するよりは、実際にゲームを作ったり、転職の準備やポートフォリオの作成に時間をあてたりした方がプラスになります。
すでに取っている資格がある場合は、上記のようにアピール材料に使えないか検討してみるといいでしょう。
【職種別】アピールに使える資格一覧
ここではゲーム業界で代表的な職種別に、持っているとアピールになる資格をご紹介します。
前述のとおり、資格を持っているからと言って、大きく選考に影響するわけではありません。
しかしこれらの資格をすでに持っている方は、アピールに使えないか検討してみるといいでしょう。
なお、英語に関しては海外の社員が多い企業や、海外展開をしている企業にとっては大きく選考に影響する可能性があります。
ご自身が希望する企業によっては、アピールに活用しましょう。(とはいえ、TOEICであれば700点以上など高得点が必要です。)
ゲームプランナーのアピールに使える資格
ゲームプランナーは、他職種の方とコミュニケーションを取る機会が多いです。
そのため、それら他職種に関連する資格を持っていることは、アピールに繋がります。
とくにプログラミングの基礎知識があると、プログラマが話している内容を理解しやすくなりますし、Excelのマクロや社内ツールのスクリプトを書くときにも活かせるため、意外と実務で役立つことがあります。
- Microsoft Office Specialist
- 基本情報技術者
- C言語プログラミング能力認定試験
- Javaプログラミング能力認定試験
- Webクリエイター能力認定試験
- CGクリエイター検定
- マルチメディア検定
- Photoshop(R)クリエイター能力認定試験
- Illustrator(R)クリエイター能力認定試験
- TOEIC700点以上
ゲームプログラマのアピールに使える資格
ゲームプログラマの場合は、やはりプログラミング関連の知識を証明する資格がポイントになります。
とくに「基本情報技術者」の取得は、エンジニアとしての基礎知識を全般的に学べる資格として認知されています。
- 基本情報技術者
- 応用情報技術者
- C言語プログラミング能力認定試験
- Javaプログラミング能力認定試験
- Ruby技術者認定試験
- CGエンジニア検定
- TOEIC700点以上
ゲームデザイナーのアピールに使える資格
ゲームデザイナーの場合、PhotoshopやIllustratorなどのグラフィックツールに関する資格や、色彩検定などのデザインに関する資格がやはりポイントになります。
また、エンジニアの知識があるとコミュニケーションしやすいですし、プログラミングの知識はスクリプトを書くときにも役立つためアピール材料になります。
- 基本情報技術者
- C言語プログラミング能力認定試験
- Javaプログラミング能力認定試験
- Webクリエイター能力認定試験
- CGクリエイター検定
- マルチメディア検定
- Photoshop(R)クリエイター能力認定試験
- Illustrator(R)クリエイター能力認定試験
- CGエンジニア検定
- 色彩検定
- TOEIC700点以上
まとめ 資格は無駄ではない!が、優先すべきは転職準備やポートフォリオ
最後に、このページのまとめです。
- ゲーム業界経験者は、資格を取るより転職準備やポートフォリオ充実を意識する
- 未経験者も、資格取得を目指すよりは転職準備にあてる
- ただし、企業によっては多少評価される可能性はあるため、すでに資格を持っているならアピールできないか検討する
繰り返しになりますが、資格の取得よりも優先すべきは転職準備やポートフォリオの作成です。
これらを意識して、ぜひゲーム業界への転職を目指してください!