「ゲーム業界の転職に必要なスキルはなに?」
「今から身に付けておくべきスキルは?」
はじめてゲーム業界を目指す場合、このような疑問を持つ人は多いと思います。
ゲーム業界は人柄や年齢、保有資格などよりも、スキルや経験が重要視されます。
そのため、転職活動前にこれらを把握するのは大切なことです。
そこでこのページでは、ゲーム業界で働く人すべてに必要なスキルと、職種別に必要なスキル、そしてスキルをアピールするためのコツについてご紹介します。
もちろん、すべてのスキルを持ってないと働けないわけではありませんが、求められるスキルの傾向はつかんでおく必要があります。
ぜひ参考にしてくださいね。
この記事の内容
ゲーム業界の転職では、経験やスキルが重要視される
ゲーム業界の転職で重要視されるのは、あなたの持っている経験やスキルです。
人手不足のこの業界では、年齢や人柄よりも即戦力で働けるスキルが求められるからです。
そのため転職活動をするときは、「あなたはどのようなスキルを求められているのか」、「どのようなスキルを持っているのか」を明確にしておく必要があります。
というわけで、必要なスキルにはどういうものがあるのか、事前に知っておきましょう
そのほうが自己PR文も作りやすくなり、転職活動を効率的に進めることができます。
全職種共通で必要なスキル
まずは全職種が共通して持っておくと良いスキルをご紹介します。
- コミュニケーション能力
- やりきる力
- ゲーム業界内外の幅広い分野に対する好奇心・向上心
- ゲーム開発に関する広範囲な知識(経験者の場合)
- ユーザー目線
- そしてもちろん、ゲームが好きであること
この中でも、とくに筆者が重要だと思うのは2点です。
コミュニケーション能力
ゲーム業界で働くすべての人に、コミュニケーション能力が必須となります。
ゲーム開発は1人ではなく、チームで行うからです。
たとえばデザイナーがゲーム内画像を制作するとき、プランナーから企画意図や訴求ポイントなどをヒヤリングします。
その際は相手が言いたいことを正確に理解し、意図をくみとる必要があります。
制作完了した画像は、「なぜそうしたか」を適切な論理で分かりやすく伝える必要もあります。
意見が分かれた時は、相手の考え・感情を読み取り臨機応変に話し方を変えたり、不快感のない返答をしたりと、意識することはたくさんあります。
このような、「相手を理解できる」「わかりやすく伝える」「不快感なく会話ができる」などのコミュニケーション能力は、より良いゲームを効率的に作るための必須能力なのです。
いくら知識やスキルがあっても、このような課題感を持っているメンバーとのやり取りには、かなりのパワーを使うことになります。
そのコストは想像以上に大きいものです。
このように、コミュニケーション能力はゲーム開発においてとても重要です。
やりきる力
ゲーム開発者には、「やりきる力」が必要不可欠です。
やりきる力とは、大変なときでもユーザのために粘り強く目標を達成する力のことです。
ユーザが面白い!と感動するゲームを作るのは、本当に大変なことです。
時には、スケジュールに間に合わせるため遅くまで残業したり、不具合対応で精神的に辛くなったりすることがあります。
そのようなとき、ユーザのために最後までやりきれる精神的・肉体的なパワーがあるかは、ゲーム開発者すべてに求められます。
また、そのようなユーザに誠実な姿は、同僚たちから信頼を得ることにもつながるため、重要な能力だと考えています。
【職種別】必要なスキル
次に代表的な職種別で、必要なスキルをご紹介します。
ゲームプランナーに必要なスキル
- 論理的な思考力
- KPI分析力
- 企画力
- 企画書・仕様書作成の経験
- プログラミングスキル(あると良い)
- デザイン・UIに関する知識(あると良い)
とくにゲームプランナーには、論理的な思考・分析力が求められます。
ロジカルな思考ができると、メンバーに分かりやすく自分の考えを伝えたり、相手の言っていることを理解したりするのに役立ちます。
アプリの運用タイトルにおいては、ゲームのどこに課題感があるのか、どのような対策を練ればいいのかを考える際も、ロジカルな思考が必要になります。
また、プランナーとして様々なゲーム開発に携わってきたとしても、そのノウハウを忘れてしまっては意味がありません。
経験したことを知識としてたくわえ活用するには、物事の因果関係を正しく把握し、いつでも相手に説明できるよう準備しておく必要があります。
ゲームプランナーの場合、キャリアパスとして目指したいのはやはりディレクターやプロデューサーでしょう。
そのようなマネジメントを行う立場になると、関わるメンバーが増え責任感も多くなります。
そのため、なおさら論理的な思考力が必要不可欠になると覚えておきましょう。
ゲームプログラマに必要なスキル
- プログラミングスキル(必須)
- 論理的な思考力
- 数学・物理の知識
ゲームプログラマに求められるスキルは、やはりなによりもプログラミング能力です。
担当する分野に応じて、サーバーサイドや開発プラットフォームの知識なども付随して必要です。
多くのゲームでは、物体を数学や物理の法則にそって動かしていますので、これらの知識もあると有利です。
またゲームプランナーと同様、プログラミングにも論理的な思考力が不可欠です。
なお、ゲームデザイナとゲームプログラマは技術進歩の影響を大きく受ける職業です。
いま最新の技術を使って開発していても、数年後には古い手法になっているということがよくあります。
そのため、常に向上心を持って学ぶという意識も必要でしょう。
ゲームデザイナーに必要なスキル
- デザイン力など担当分野のスキル(必須)
- デッサン力
- グラフィックツールやペンタブなどの使用スキル
- プログラミングスキル(あると良い)
デザイナーもプログラマと同様、担当する分野のベースとなるスキルは必要になります。
分野によっては必須ではありませんが、デッサン力もやはり重要です。
デザイナーとして基礎になる能力ですし、描く能力だけでなくモノを見る能力も一緒に磨くことができます。
基本を学んだうえで、好きな分野に関して一芸に秀でた人が、ゲーム業界で活躍している印象です。
またプログラマと同様、デザイナーも技術進歩の影響を受ける職業です。
向上心を持って新しい技術について学ぶという意識が必要です。
ゲームテスターに必要なスキル
- 観察力、洞察力
- 集中力
- 粘り強さ
テスターはゲームの挙動を確認することで、不具合や違和感がないかを探す観察力が必要不可欠です。
彼らの仕事はバグを見つけること。そもそも不具合に気付かなければ、仕事にならないからです。
また、不具合を発見したら終わりではありません。
そこから派生して「ここもおかしくないかな?」、「もしかするとこっちは不具合になるかも・・・」と洞察力を働かせて関連する不具合を見つける必要もあります。
さらに、テスターの仕事はとても根気のいる作業が多いです。
これを継続するための、集中力と粘り強さも必要です。
ポートフォリオを活用してあなたのスキルをアピールしよう
あなたのスキルを最大限アピールするには、ポートフォリオの活用がおすすめです。
いかに優秀なスキルを持っていても、採用担当者にそのすごさが伝わらなければ意味がありません。
言葉でうまく伝えられなくても、企画書や作品集などを見せればあなたの長所を見せることが可能です。
しかも念入りに準備できるため、あなたのスキルを存分にアピールできます。
クリエイター職であれば、ポートフォリオの出来栄えが選考を左右します。
プランナーやプログラマでは、作品の提出は必要ないことも多いです。
しかし、企画書やプログラムのソースコードをWeb上にアップし、そのURLを履歴書に記載するなどしてアピールすることは可能です。(まともな企業であれば、そのように提出した作品は必ず目を通してくれますし、それがネガティブな印象にはつながりません。)
また完全に未経験の方は、そもそもアピールできる材料が少ないです。
だからこそ、ポートフォリオを準備して、あなたのスキルだけでなく「やる気」もアピールすべきです。
「せっかくスキルを持っているからアピールしたい!」
「面接だけじゃ伝えきれない気がする」
そのような方は、ぜひ職種におうじたポートフォリオの準備をしていきましょう。
未経験でスキルがまったくない場合は、今から学ぶのも手段の1つ
スキルが全くない完全未経験の場合、今から学ぶことも1つの手段です。
勉強をすることで実力不足を補えますし、下地となる知識は転職後も活かすことができます。
実際に、今から学ぶべきかを知り合いの転職エージェントに聞いてみたところ、下記の答えが返ってきました。
今から独学で学んだり、専門学校に通ったりすることに抵抗感のある人は多いでしょう。
しかし、学校に通いながら仕事をしている人はたくさんいますし、本当にやりたい仕事のためなら頑張れるはず。
とくにゲーム専門のスクールの中には、週末や土曜日に学べるコースがあります。
「ヒューマンアカデミー 夜間・週末講座」や「学校法人・専門学校HAL 夜間・土曜コース」などです。
これなら、現在働いている人でも通うことができます。
「完全未経験でも、私は絶対ゲーム業界に入りたい!」
このような人は、「今からスキルを学ぶ」のも手段の1つだと覚えておきましょう。
まとめ
最後に、このページのまとめです。
- ゲーム業界の転職では、経験やスキルが重要視される
- とくに「コミュニケーション能力」と「やりきる力」は全員必須のスキル
- 職種別に必要な専門スキルもチェックしておこう
- ポートフォリオを活用してあなたのスキルをさらにアピールしよう
- 未経験でスキルがまったくない場合は、今から学ぶのも手段の1つ
ゲーム業界で働くために必要なスキルについて、全体像は把握できたでしょうか。
これらを意識して、ぜひ転職活動を成功させてください!
未経験の方は、アピールできるスキルが少ないことも多いです。
その場合、「転職希望者は本気なのかどうか」が企業の判断基準の1つになります。
そんなとき、自ら学ぶ努力をする人のほうが「本気度合い」が伝わりますよね。
逆に何も行動していないと、「本気ではない」と判断され、転職の成功確率は落ちてしまうでしょう。」