自分が作り出したキャラクターやデザインしたビジュアルがゲームで使われた時の感動は、一生の思い出になりますよね。
著名なゲームデザイナーになると年収1000万を超えることもあるわ。
ロマン溢れる仕事ですね!
「いつかはビッグなゲームデザイナーになりたい!」
そんな風に憧れているデザイナー志望の方も多いのではないでしょうか。
しかし、「ゲームデザイナーになるにはどうすればいいのか」、「転職するには何をすればいいのか」、「そもそもどういう職業なのか」など、分からない方は多いと思います。
そこでこの記事では、現役でゲーム開発のマネジメントをしている筆者がこれらの疑問にお答えします。
ゲームデザイナーを目指したい方はぜひ参考にしてください。
この記事の内容
ゲームデザイナーとは、ゲームの見た目全般を制作する人たち
ゲームデザイナーは、ゲームの見た目を制作する人たちのことです。
キャラクターやモンスター、アイテム、背景、エフェクトなど、制作する種類は多岐にわたります。
近年ではデザインの分野ごとに職種が分けられます。
企業によっては呼称が変わりますが、下記のように分野ごとに細分化されることが多いです。
- CGデザイナー
- 2Dデザイナー
- 3Dデザイナー
- UIデザイナー
- その他、キャラクターデザイナーなど
ゲーム業界では、ゲームデザイナーという言葉はゲームプランナーと同じ意味で使われることも多いです。
そのため混同しないように、ゲームのデザインを担当する人を「グラフィックデザイナー」、単に「デザイナー」とも呼びます。
ゲームデザイナーの仕事内容
デザイナーはキャラクターやモンスター、アイテム、背景、メニュー画面、魔法のエフェクトなど、ゲームから目に入る情報すべてを制作します。
そのため仕事内容は分野ごとに様々です。
基本的には、作業にパソコンを使用し、Photoshopやイラストレータやなどのツールを駆使してグラフィックを形にしていきます。
先にデザインを制作し、そこからイメージを膨らませてゲームの設定や世界観を決めることもあります。
近年では、スマホでも3Dモデルを使用したゲームが当たり前となっているわ。
だから2Dだけでなく3Dの知識がある人も必要とされているの。
VRのような新技術もどんどん出ていますよね。
技術の移り変わりが激しい業界だから、常に新しい技術を学ぶ姿勢が求められるわ。
向上心のある人にとっては刺激があってやりがいを感じられる職種だけど、そうでないとどんどん時代に取り残されてしまう厳しい一面もあるわね。
ゲームデザイナーに求められるスキル
ゲームデザイナーに求められるスキルは様々です。
- デッサン力
- デザイン力
- グラフィックツールやペンタブの使用スキル
- コミュニケーション能力
- 流行や技術を学ぶ向上心
- エンタメに関する知識
- プログラミングに関する基礎知識
- ユーザー目線
- やりきる力
中でも、筆者が重要だと実感しているスキルは下記の通りです。
デッサン力
担当するデザイン分野によっては必須ではありませんが、やはり重要です。
デザイナーとして基礎になる能力ですし、描く能力だけでなくモノを見る能力も一緒に磨くことができます。
基本を学んだうえで、興味のある分野に関して一芸に秀でた人が、ゲーム業界で活躍している印象です。
コミュニケーション能力
デザイナーだけに限りませんが、ゲーム業界ではコミュニケーション能力が重要です。
ゲームは1人ではなく、チームで作るものですもんね。
コミュニケーション能力と聞くと、「ただ普通に会話ができればいいんでしょ?」と思うかもしれないけど、もちろんそれだけではないのよ。
深く考えない人も多いから、コミュニケーション能力がどういうものか知っておきましょう。
たとえば、デザイナーは何かを制作するとき、プランナーやディレクターなどからデザイン案や訴求したい内容をヒヤリングします。
その際は相手の話に耳を傾け、相手が言いたいことを正確に理解できなければなりません。
制作したデザインは、なぜそのようにしたかの意図を適切な論理構成で、わかりやすく伝える必要もあります。
相手と意見が分かれた時は、相手の感情を読み取り臨機応変に話し方を変えたり、不快感のない明瞭な返答をしたりと、円滑に業務ができるよう意識しなければなりません。
こうした、「相手を理解できる」「わかりやすく伝える」「不快感なく会話ができる」などのコミュニケーション能力は、より良いものを作るために必須なのです。
実際に筆者の職場では、「相手の話を聞くことができない」、「相手にうまく説明できない」、「つねにイライラしていて会話をするとき不快感を感じさせてしまう」といったメンバーが少なからずいます。
いくら知識やスキルがあっても、このような課題を持っているメンバーの周囲では、必ずと言っていいほど人間関係のトラブルが起きてしまいます。
結果、本人も周囲のメンバーも、本来のゲーム開発とは関係のないところでパワーを使うことになります。その影響は想像以上に大きいものです。
このように、コミュニケーション能力はゲーム開発においてとても重要です。
ゲームデザイナーになる前に、その重要性を知っておくと強みになるはずです。
ユーザー目線
ゲームデザイナーは「ユーザー目線」も意識すべきです。
デザイナーは自分の好きなものを制作するためにいるのではなく、ユーザのためにいるからです。
筆者の職場では、優秀なデザイナーは毎日のように「これ、ユーザだったらどう感じるんだろう?」、「ユーザ的には、このUIはわかり辛いですよね?」といった声を聞きます。
ゲームをプレイするのは自分ではなくユーザであり、より良いゲームにするには常にユーザの目線、ユーザの気持ちになるべきことを知っているからです。
この観点を持っているだけで、ゲームをより良くする改善点を見つけられますし、その目線が結果的に自分自身の成長にも繋がるため、とても重要です。
ゲームデザイナーになるのに資格は必要ない
ゲームデザイナーになるために必須の資格はありません。
資格だけがあっても、ユーザを感動させるモノを生み出せるスキルがなければ意味がないからです。
そのため、デザイナーとして評価されるには実績が大事ですし、就職・転職の際はポートフォリオが重要視されます。
ただし、未経験からゲームデザイナーに挑戦する場合は多少意味はあります。
未経験の場合はアピールできる実績がないため、自分の専門分野に関する資格を取ることで基礎知識があること、やる気があることは多少アピールできるかもしれません。
とはいえ、基本的にはゲームデザイナーの評価は実績やポートフォリオが重要です。
「転職活動のために時間を使って資格を取る!」といったことをする必要はないわ。
それならクオリティの高いポートフォリオを作るようにすべきね。
ゲームデザイナーの給料・年収は平均より高い
ゲームデザイナーの年収は、平均して「400万~500万前後」です。
小企業の場合は300万前後、有名ゲームのデザイナーの場合年収800万を超えることもあります。
アートディレクターなどのリーダー職になると、平均以上の年収になるわ。
日本全体の平均年収が約422万だから、給与水準は高い傾向にあるわね。
ただし、ゲーム業界は個人の実力で大幅に年収が変わります。
会社を代表する著名デザイナーになると、年収は1000万を超えることもあります。
また、ゲームデザイナーからフリーランスになる人もいます。
この場合も同様に、年収が300万の人もいれば、1000万を超えることもあります。
なお、こちらのゲーム業界の年収・給料の相場について徹底調査しています。
よければ参考にしてください。
ゲームデザイナーのキャリアパスは主に3通り
ゲームデザイナーのキャリパスは下記の3通りが多いです。
- デザイナーとして高みを目指す
- ディレクター(デザイン部門のディレクター)
- フリーランス
デザイナーの場合、専門分野に特化してより高みを目指す人が多いです。
プランナーであればディレクターやプロデューサーなどメンバーを管理する側を目指す人が多いですが、デザイナーの場合は自分の手で作ることが好きな人が多いためです。
逆にデザイナーとして経験を積み、リーダーポジションであるディレクターになる人もいます。
また、スキルに自信がある人はフリーランスとして活躍することもあります。
前述のとおり実力次第で大きく収入が増える可能性がありますが、ゲーム会社勤務に比べてリスクも大きい選択です。
これ以外にも、規模の大きいプロジェクトの場合はデザイナーチームの制作進行を管理する人もいるわ。
マネジメントやリーダーシップがある人は、ディレクターとしてチーム全体の管理を担当する場合もあるわね。
ゲームデザイナーの将来性
近年、ゲームデザイナーの活躍の場は広がっています。
スマホの普及でたくさんの人が簡単にゲームを遊べるようになりました。
結果、スマホゲームを開発する企業が増加し、需要が増しているからです。
ただでさえ人材の移動が多い業界のため、ゲームデザイナーの求人は増えており転職市場も活発です。
近年はスマホの性能が向上することで、スマホゲームが家庭用ゲームのクオリティに近づいてきているわ。
だから、とくに経験豊富なベテランや専門分野に特化した優秀なデザイナーは市場価値が高い状態が続いているわね。
ゲームデザイナーの存在は今後も重要になってきそうですね。
とはいえ、ゲーム業界は技術の移り変わりがとても早いわ。
「Flash」のように主流だった技術があまり使われなくなることもあるから、トレンドには常にアンテナをはる必要があるの。
やりがいがある分、常に学ぶ姿勢が必要な厳しい面もある職種よ。
ゲームデザイナーの転職はポートフォリオ(作品集)が重要
ゲームデザイナーへの転職を目指す場合、ポートフォリオが合否を決める重要な要素になります。
ポートフォリオを見れば、あなたのスキルがどのくらいのものかよくわかるからです。
また、ただ作品をまとめただけのポートフォリオなのか、見る人のことを考えて分かりやすい構成で作られたのかなどで、作り手としてのセンスも知ることができます。
そのため、ゲーム開発会社に転職する際は、高確率でポートフォリオの提出を求められます。
転職では、ポートフォリオが選考を左右すると考えておくべきね。
必要に応じて作るのではなく、いつ求められても良いように日頃からポートフォリオを作成・更新するよう意識しておくといいわ。
なお、こちらの記事でポートフォリオに関する基本と作り方を解説しています。
よければ参考にしてください。
未経験からゲームデザイナーになるには基礎スキルが重要
ゲームデザイナーって未経験でもなれるんですか?
ゲーム業界未経験でもゲームデザイナーを目指すことは可能よ。
でも、そのためにはゲームデザイナーとして必要な基礎的な知識、スキルは最低限習得しておく必要があるわね。
なぜなら、ゲーム業界は基本的に即戦力の人材を求めているからよ。
基礎的な知識、スキルって例えばどのようなものですか?
デッサンやデザインなど美術の勉強や、Photoshop・Illustratorなどのグラフィックソフト、ペンタブの使用スキルなどがこれにあたるわね。
もしあなたに時間の余裕がある場合、専門のスクールに通って学ぶこともおすすめです。
仕事の後に夜間だけ通うことが可能な、「ヒューマンアカデミー 夜間・週末講座」や「学校法人・専門学校HAL 夜間・土曜コース」などで基礎を学ぶことができます。
独学で学んだり、スクールに通うことには抵抗感がある人もいると思うわ。
でも、企業側から見ると未経験で応募してくる人に必ず求めるのは「やる気」よ。
自分で学ぶ努力をできていない人は、残念ながらゲームデザイナーになれる確率はかなり低いと言えるわね。
なお、前述したポートフォリオは、未経験者であってもできる限り準備するようにしましょう。
実務経験をアピールできない未経験者にとっては、やる気と現状のスキルをアピールできる最良の手段だからです。
ゲームデザイナーの転職には、転職エージェントを活用しよう
ゲームデザイナーに転職する際は、エージェントの利用をおすすめするわ。
ゲーム業界に精通したエージェントを使うことで、デザイナーの転職事情や様々なアドバイスをもらえるし、効率的に転職活動ができるわ。
とくにゲームデザイナーの場合、ポートフォリオの出来栄えを見てもらえるのは心強いはずよ。
賢者さまオススメの転職エージェントはありますか?
転職エージェントは世の中にたくさんあるけど、ゲーム業界に詳しいエージェントはいくつかに絞られるわ。
中でも、ゲームデザイナーの場合は「マイナビクリエイター」がおすすめね。
マイナビクリエイターはゲーム業界に精通しているだけでなく、デザイナーの転職実績が豊富です。
正確なポートフォリオの作り方や、ブラッシュアップ方法を教えてくれるなど、ポートフォリオに強いのも嬉しい点です。
また、高クオリティのポートフォリオを作成できる「MATCHBOX」というサービスを実施しています。
ゲームデザイナーを希望する人にとっては非常に頼もしい転職エージェントと言えます。
すべて無料で利用でき、いつでも登録の取り消しができますので、気軽に利用してみましょう。
まとめ
今回はゲームデザイナーについて、仕事内容や必要なスキルなどを紹介しました。
ゲームデザイナーの仕事は大変ですが、あなたの腕次第で多くのユーザを感動させられる、とてもやりがいのある仕事です。
スマホゲームが人気のいま、ゲームデザイナーの需要は増えるばかりです。
ぜひあなたもスキルを磨いて、憧れのゲーム開発の仕事を目指しましょう。
転職をする際は、マイナビクリエイターなどのポートフォリオ作成に強い転職エージェントを利用し、効率的に転職活動を行いましょう。
あなたがゲーム業界で活躍する日を、楽しみにしているわ!
ゲームデザイナーはゲームのビジュアルを担当する、クリエイターの中でも非常に人気がある職種よ。